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シリコンバレーの失業率

どうも。ご無沙汰しております。

連日景気の悪いニュースばかりですが、街に出ると、不思議なことにまだまだ酷さが感じられないという状況が続いています。確かにオフィススペースに空きが目立ったり、小売店でセールが多かったりというのはありますが、人出は相変わらずで、いいお値段のレストランも盛況なところが多いです。

なのでサンフランシスコやシリコンバレーは結構大丈夫かもという話もあったのですが、やはりそうでもなさそうです。

先週末のデータによると、2月の失業率は全米で8.1% (1983年以来最高値)と出ましたが、実はカリフォルニア州、及びシリコンバレーではもっと悪い状況のようです。まだ2月分がでていないようですが、1月の時点でカリフォルニア州全体で10.1%、シリコンバレーでは9.3%だったそうで、2月分は更に悪化していると予想されます。

サンフランシスコ(マリンとサンマテオを含む)はまだ良いほうで7.5%とのことなので、私が見ている街の風景にはタイムラグがあるということかも知れませんね。先日ワイン卸の人から聞いた話では確かにレストラン向けのワインセールスがかなり厳しくなってきたということだったので、じわじわやってくるのかもしれません。但しこの街はそんなに大きな企業がなく、個人事業の人も非常に多いので、仕事は休眠状態に陥っているけれども失業にはカウントされていないことも多いのではと思うのですが、どうなんでしょうか…。

さて、今後まだまだ悪化しそうですが、底はどの辺なんでしょうかね。暫らくは旅に出るか、次のネタを仕込むか、お互い助け合うかで切り抜けるしかないのかもしれません。今日もまた一つ、知り合いのところで求人があるのでcommunity欄に載せておきますね。Digital ArtFormsという、かなり前からWii真っ青(?)のすごいものを作っているベンチャーで、私はかなりファンです。以下、製品の紹介動画も貼っておきますので、興味のある方は私までご連絡下さい。

ではまた。

Earn-out (アーン・アウト)について – Part 2

どうも。引き続きアーン・アウトの話です。売り手の立場(特にベンチャー企業の場合)としてはアーン・アウトは避けるべきだと私は考えますが、ここでは、どうしてもという場合に、その受け取り確度をあげる方法を考えてみたいと思います。

まずは買収後にどういうことが起こりえるかという例をいくつかあげて見ますね。

1.買収元の親会社の価格設定基準を子会社となったベンチャー企業の製品に適用することになりマージンが変わる
2.親会社から更に人員が送り込まれたり、親会社と同等レベルに給与や福利厚生を調整したため、コスト構造が大幅に変わる
3.親会社がそのブランドやカラーを子会社のウェブサービスにおいて前面に押し出したため、多数の既存ユーザーが離れてしまう
4.それまでの知見・経験や合併後の働きぶりが買われ、元CEOやキーメンバーが親会社の新事業担当として抜擢される
5.全社コスト削減の一環で予算が激減する
6.買収を牽引したマネジメントが一掃され、当該事業部の全社におけるプライオリティが大幅に変わる
7.世の景気が一変してしまう

などなど、他にも色々と出てくるかとは思いますが、とにかく「その後」を100%コントロールすることはまずムリだという現実があります。もちろん買収した側もその買収が成功することを望みますが、そのための施策と被買収企業に課されたアーン・アウトの条件が噛み合うとは限らないわけです。そこを考慮したうえで、なるべく売り手としてコントロール可能なことに条件を設定するように交渉することが必要になるでしょう。

まずは景気や親会社の方向転換などコントロールが全くできないような環境変化の影響を最小限にするために、アーン・アウトの評価期間をできるだけ短くすること。

それから、条件をできるだけシンプル且つ買収の理由と沿うようにすること。例えば売上げが買収先にとって魅力的な場合では、コストなどの構造が変わることを考慮し、利益よりは売上の額や成長率を条件に用いる等。同様に、売上げが元より殆どないようなアーリーステージのベンチャーで技術等の戦略的な要因に基づいた買収の場合、売上げを条件にするのは自爆的ですのでご注意を。

他には例えば、その事業に対する一定のリソースを確保すること自体や、確保出来ない場合の基準値の調整などを契約に盛り込むなど、ダメージコントロールを予め入れておくことでしょうか。

お気づきとは思いますが、これらのことをきちんとしようとすると相当複雑です。交渉期間は長引きますし弁護士費用はかさみますし、物別れしてしまうこともあります。ベンチャー企業のM&Aではベンチャーに付随するリスクを回避するためにアーン・アウトによる買収が多いという認識もあるようですが、特に小型のベンチャーに関してはそんなことはないと思います。

というのも、買収の理由が自社の既存製品の競争力を増すための技術であったりと、売上げなどの数で計ることが意味を成さない場合が多いですし、そもそも予測の難しさを認めているわけですから売り手にだけアカウンタビリティを押し付けるというのはバランスが悪いですよね。更に、買収額自体が少ないですから、双方これに多大な弁護士費用、管理コストをかけるの見合わないという理由もあります。

小規模のM&Aは内容が公表されないことが多いので正確にはつかめませんが、技術ベンチャーの売却をアドバイスする身としては守りどころなので、そんな感覚です。もし多いとしたら、自力で交渉する起業家が足元を見られている可能性が高いような気がします。

そんな訳で、細かい話になってしまいましたが、皆さまぜひ慎重に。この経済環境化でも納得のいく取引ができると良いですね。

ではまた。