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良いものは良い-「特殊」への微々たる反抗

どうも。昨日にぎわっていたパラダイス鎖国関連の話は私も色々と思うことがあり、まともに書いてみようかとしばらく考えておりました。でも、なんだか纏まらず、掘り下げるとある意味とてもプライベートな問題意識のような気がして…。なので、鎖国問題そのものの議論からはそれる部分で、短い雑感を。

日本の特殊性というのは色々なことで言われますし、日本人の多くも言うことですが、私はかなり違和感を覚えるんですね。日本人の中にも違いはたくさんあり、アメリカなんかでは個人差はびっくりするほど大きいわけで、隣の太郎さんよりも遠く離れたビルさんのほうが、よっぽど自分と考え方も趣味も嗜好も似ている、ということはあると思うのです。グループ化の根拠として日本人であることがあらゆるレベルにまで介入するということが、私は妙にダメなわけです。いや、すごく好きですけどね、日本。

で、何が言いたいかというと、日本のものは日本でしか通用しない、と思い込むのはちょいと安直ではないかと。そもそも「通用する」という上下関係を認識したスタンスは如何なものかと思うわけです。元が海外に存在するものからコピったようなサービスは別として、日本でうまれて日本の誰かが面白いと思うものは、海外でもやはり面白いと思う人がいるのだと。だから、日本のみでやっていきたいという積極的な選択はありだとしても、広く狙っていきたい方はぜひそうすべきだと思うのです。

ギーク雑誌のWiredではJapanese Schoolgirl Watchというコラムが長いこと連載されています。(今月はこれ)ただのネタみたいな場合もありますが、基本的には「日本の女子高生をみれば次の流行り物がわかる」といったスタンスで書かれているわけです。次のトレンドとして注目するような新しいものが、それだけたくさんあるわけで、それがセンスの良い記者によって多数のWired読者に伝わっていることは、ガジェット王国のブランド確立には大いに役立っているのだと思います。(ちなみに記者のBrian Ashcraft は日本在住、Kotakuでも書いてます)

外の同志を求めるためにはこういった情報発信は必然になります。ただ、これはその当事者が英語で発信するということに限られる必要はないはずです。コンテンツや物や人ですばらしさを具現することで、興味をもってくれた英語圏の人を引き込んでその人に(ブログ等で)広めてもらったり、カンファレンスなどにも無理しないで通訳をしっかりつけて登場してみるとか、すごくアラい話で恐縮ですが、自分だけが無理しなくても2次3次情報を上手く活用して情報発信していく術はあるのではないかと思うわけです。この辺はもっと考えていきたいと思いますが。

というわけで、取り留めなくなってしまいましたね。それにしても我々は日本人論とか日本国論、結構好きですよね。それはそれで非常に真摯で良いことだと思う反面、何というか、個人が日本人という枠組みで規定されること無く、ある程度力を抜いて、やりたいことをやりたい場所でできないものかと思ったりします。まあ、それでも日本人や日本が良い意味で注目されたりすると、嬉しくなっちゃったり励まされちゃったりするので、矛盾してますが。

今日はこんなとこで。 ではまた。

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