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自国とシリコンバレーの引き合わせ

どうも。昨日は毎月顔を出しているNew Tech Meetupに行って来ました。会を追うごとに盛り上がってきている感じです。形式は様々ですが、このような集まりはかなり増えてきているようで、毎日のようにあちらこちらで開かれているようです。このような草の根的な底力に触れると、マクロの数字を見ているだけよりも、市場の活況具合を説得力を持って感じられるような気がします。

このNew Tech Meetupの場合は、誰でも参加できるので、参加者は学生、ベンチャーで働いているエンジニア、起業家、ブロガー、PR、弁護士、エンジェル、VC、人材紹介サービス、オフィスリースサービス、データセンターサービス、他のイベントオーガナイザー、ただのテクノロジー好き等、様々です。人それぞれ様々なアジェンダをもって参加していると思いますが、会の目的としてはベンチャーにアーリーアダプタータイプの観衆の前でプレゼンをして世に広める機会を提供し、参加者にはどんなベンチャーやテクノロジーがあるのかを知る機会を提供し、そして双方に公私共々のネットワーキングの場を提供するというものです。ですので、ベンチャーの種類やステージや質にはバラつきがありますが、一方でボランティアサービスならではの和やかな場を与えることで本来の目的は達成しているように思います。

もう少し質を確保した上でカチッとした形式をとり、イベントの主催者がピンポイントのビジネス目的を掲げて、より積極的に参加者を結び付けようとがんばっているものもあります。例えば先日のMercury Newsの記事(Stanford plays matchmaker )に紹介されているように学生とVCを結びつけるようなものや、外国の機関(場合によっては半官半民)が自国のベンチャーや当地で活動している自国出身の起業家と、シリコンバレーのVCや企業とを結びつけるようなものです。

後者のような取り組みは我々日本人にとっても興味があるところかと思いますので今日はその点に触れたいと思います。

確かに産官学連携というのは中々難しい問題で、色々なレベルで結果を出すのは一筋縄ではいかないことです。ですが、海外展開や海外で起業をするベンチャーにとっては、同種の民間の個人やグループからのサービスとは異なるレベルで、国としてのブランドを背後に、現地に根付き自国の事情にも通じている機関からのサポートを得て、現地の中核のインフラにアクセスできるというのは、上手く機能すれば大きな手助けになると思います。国側の機関としても、質を確保できれば、「この国にはなかなか良い技術を持つベンチャーが多い」という印象が広まれば、自国への投資も増えるなどの意義があります。

私の知る範囲では、例えばフィンランドの半官半民機関のFinproは、テクノロジー業界でかなりの経験を持ちシリコンバレー企業とも実務で関わってきたスタッフを配置して、フィンランドのベンチャーのアメリカ進出をかなり踏み込んでサポートしています。最近始まったものでは、デンマークのInnovation Center Denmarkがあり、これはマッキンゼー出身の女性が展開しているのですが、自国の大学・インキュベーターとも深い関係を持ち、シリコンバレーやボストンでスタッフ自らが数多くのネットワーキングに参加し人脈を広げつつデンマーク企業の認知を広め、自国ベンチャーと当地のVCを引き合わせるプレゼンのイベントを開催したり、当地で成功するためのかなり細かい指導をしたりしています。

これらの特徴は、当地に既にやってきた起業家に対して事務的なサポート(弁護士・税理士の紹介やビザのサポート、オフィスの貸し出し等)を提供するに留まることなく、ベンチャーの現状の拠点に関わらず積極的にビジネスの橋渡しを行っているところです。そしてその際に自国出身の人だけでなくシリコンバレーのトップクラスのVCや企業にアクセスしているところです。

デンマークの機関の方は「これは新たな国策だ」と仰っていて、資源の少ない小国がこれから国際社会で生き残っていくためには、この国が唯一持っているもの、知的財産、を活用していくしかない、という強い危機感の認識から生まれた活動だとの事です。実際シリコンバレーのオフィス開設の際にはヨアキム王子自らいらっしゃった様で、世界一開かれた王室とはいえ、本気度を感じます。(ちなみにこの際にハイヤーされたリムジンの会社はドライバーの誇らしげな「俺は王子をのせたのさ」というコメントを積極的にマーケティングに活用しているみたいです。可愛らしい限り。)

これらの北欧の国々は確かに自国市場が小さく常に他国に目を向けているものの、人間開発指数などの国民の幸せ度を測るような指標で常にトップクラスに位置づけられており、そのような国々がこうした危機感を抱いて積極的に活動していることには新鮮な驚きを覚えました。

また、昨日の会にはフランスの産業省関連の組織の方も来ていて、French Connectionと題してフランスのベンチャー6社によるプレゼンとネットワーキングのイベントをすると言ってました。現地のエンジニアへのアクセスを特に期待しているようです。(ご興味のある方はupcoming.orgでご確認を。SoMaで3月19日です)

日本はどうなのでしょうか。私が知らないだけで、JETRO等の機関もこのような活動をされているのかもしれませんね。他のNPO含め日本人同士の交流や結びつけはあっても、現地のリソースとの引き合わせを推進するような取り組みがあまりないような気がするのですが、私の誤解かもしれません。ご存知の方はぜひコメントお願いします。

海外で起業する或いは海外展開をする場合、知らないことばかりですから、産官を問わず様々なレベルでのサポート体制があれば心強いと思います。 もう少し「日本」を前面に出してみるのも良いのかも知れませんね。 取り留めないですが、ではまた。

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