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ベンチャー企業と政治とお金

どうも。今日は短く、先週のニュースで思ったことを。

先週、アル・ゴア氏が超一流VCのKleiner Perkins Caufield & Byersにパートナーとして加わるという話がありました。彼はご存知の通り環境問題に熱心に取り組んでおり、ここ暫らくクリーンテクノロジーに注力しているKPCBとマッチすることから、このような運びになったと。

確かに環境技術という専門性でのフィットはあるわけですが、それだけでは通常のパートナーという立場は正当化できるものではないように思います。

というのも、KPCBはノーベル賞受賞者という肩書きで箔付けをする必要はないですし、投資先の選定・サポートをするのにも大学教授等の専門家へのアクセスは事欠かないはずです。勿論ベンチャーキャピタルなどの金融機関が政治家や同様のセレブと関係をもつことは珍しくはないのですが、通常、アドバイザーやリミテッドパートナー等といった、緩い関係です。実際、KPCBではStrategic Limited Partnerとして前国務長官のコリン・パウェル氏も在籍しています。

では、なぜ、実務を担当するはずの、通常のパートナー職なのか。それは恐らく、環境問題がプライベートの資金投入だけでは上手く行かない、政治・政策とは切り離せない性質のものだからなのだと思います。そうした両輪の片方を動かすためには、政界へのコネを提供できるだけでなく、環境に関する税制や規制、法整備に実際に影響力を持って働きかけることが出来る人が必要で、そこをぐいぐいと推し進めてもらうためには、緩い関係では充分ではなく金銭的その他のインセンティブが望ましいため、パートナーという立場で迎えたのではないでしょうか。

実際に上手く機能するかは見守るしかないですが、新しい業界を作り出すことのスケールの大きさと難しさ、そして実行に移すために異なる強みをもった人々が結集できることのすごさ、を感じた次第です。

取り留めないですが、今日はこの辺で。ではまた。

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