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VCってどんな人達?

ベンチャー企業を取巻くビジネスの代表格としてベンチャーキャピタル(VC)がありますね。

VCとはどのようなビジネスで日々の仕事はどういうものなのか、ということについてはおそらくVCの方々が色々と書いていらっしゃると思うので、ここでは割愛します。(ご要望があれば書きますが…)

私はベンチャー企業のM&Aに関する仕事をしていますので、私にとってはVCはクライアントであったりクライアントのリードを紹介してくれる方々であるため、関わりの多い重要なビジネスパートナーです。そこで今日はちょっと冗談半分で、VCとはどんな人達なのか、ということについて書いてみたいと思います。
(私の知る限りヨーロッパのVCの方とシリコンバレーのVCの方は結構違うので、ここではシリコンバレーに絞って書きます - 日本では更に違うのかも知れませんね)

どの業界にも業界用語とか自分達を揶揄するような内輪ネタみたいのってあると思うのですが、VCの方々が自らの性質を語るときに良く使われる言葉に”super competitive”、”ADD”、 “dark side”等があります。

まずSuper competitive。競争心が非常に強いとかすごく対抗意識がある、といった意味ですね。表には出さないけど実は芯が強くて負けず嫌いで頑張り屋、といった日本では評価の高いタイプとは実はかなり違います。対抗意識を丸出しにしてしかも勝つ事にかなり真剣になる、といった感じで、日本人的感覚からすれば子供っぽいという範疇だったりすることもあります。一般的にアメリカではcompetitiveであることは良いことと見なされるので、(私自身はちょっと疲れることもありますが…)特にシリコンバレー界隈のVCの競争心は更に輪をかけて高いようです。ハイリスク・ハイリターンな投資をするだけに、まあ納得、って感じですかね。そういう彼らはVC仲間でバスケチームとか作って日曜の朝6時から試合やったりするらしいです。しかもとんでもなく本気で。アドレナリン廻りまくってますね。

次にADD。これはAttention Deficit Disorderの略称で、注意欠陥障害というものです。この症状はある程度誰にでも見られるので病気なのかどうかと賛否が分かれるため、冗談のネタになることが多い言葉です。(この症状にお悩みの方、不愉快な思いをさせてしまったらすみません。ここではその病気本来の議論について問題にしているわけではありませんのでご了承を)これは注意力が散漫で、次から次へと新しい事に衝動的に取り掛かり、人の話もきちんと聞けず、口約束などをよく忘れる、という VCの典型らしき性質を冗談半分に揶揄しているものです。確かにこういう方もいらっしゃらなくはないですが、大概は、数多くの企業を担当しているためとにかく忙しいとか、常に新しいものを追い求めているので若干移り気なだけなように思います…

それからDark side。言わずと知れたスターウォーズからの引用です。(ご存じないかはここをどうぞ)
特に起業経験があり後にVCへと転じた方々自身が”I have come to the dark side after my second start-up.”のような感じでお使いになられます。起業家としての立場とVCとしての立場の違いを愛情込めて表現しているという印象を受けますが、ちょっと使われすぎの言葉のような気もします。

どうでしょう。当たらずも遠からず、ってとこですか?

もちろん一口にベンチャーキャピタルといっても色んなタイプの会社があり、VC個々人の個性がありますので無謀な一般化はできないのですが、私個人の印象では、はやり物好きで、物怖じせず、しゃべりが上手い、というのが強いです。

もしVCの方で読んで下さっている方がいらしたら是非、ご意見ご反論お待ちしてます。

ちなみに、VCが一大産業になり、起業経験がないMBAが増え金勘定しかしないとか、institutionalizeされている(んー、適訳が思いつかないのですが、制度化されてきているとか、お堅いビジネスになってきているとかって感じですかね)という意見も最近増えています。これは性格よりもっと上のレベルの話なので、これについてはまた後日取り上げたいと思います。

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